「ヘッジファンドの投資戦略を用いる投資信託No.3」について書いていこうと思います。
今回の「ヘッジファンドの投資戦略を用いる投資信託No.3」では、
「外国籍」の投資信託で、ヘッジファンドの投資戦略を採用した投資信託を紹介します。
今回は、前回とは違い、販売先と投資信託の名称だけの公開とします。
理由は「国内籍」の投資信託と違い、情報の公開性が低いためです。
例えば、目論見書一つとっても、インターネット上で公開されていない事も珍しくありません。
また、今回紹介する情報も管理人が把握している限りの情報である事が前提です。
さて、以下に販売会社ごとにまとめてみます。
シティバンク
三井物産
三菱UFJ証券
キャピタル・パートナーズ証券
また、上記以外にも野村證券で「ノムラAWヘッジファンド」、
日興コーディアル証券で「日興MAN-RMFヘッジファンド(オープン)」など
幾つかの取扱いがあるようです。
先にも述べましたが、これらの投資信託は情報の公開性が低い場合が多いです。
購入を検討される際には、販売会社などに入手できる情報はどんどん問合せをし、
よくよく検討する事をオススメします。
「ヘッジファンドの投資戦略を用いる投資信託No.2」について書いていこうと思います。
前回は「国内株式」に投資する「マーケットニュートラル型」の投資戦略を採用した
投資信託を紹介しました。
今回は、「国内籍」でヘッジファンドで用いられる「マーケットニュートラル型」
以外の投資戦略を採用した投資信託を紹介します。
前回と同様、管理人が把握している限りの紹介となります。
また、今回紹介する投資信託を推奨している訳ではありません。
また、前回と同様、シャープレシオの数値が高い順で並び替えてあります。
| 名前 | 販売手数料 | 信託報酬 | シャープレシオ | カテゴリー |
| スパークス・日本株・ロング・ショートF | ノーロード | 2% | 1.30(3年) | ロング・ショート |
| スパークス・日本株・L&S | 3.15% | 2% | 1.29(3年) | ロング・ショート |
| スパークス・ロング・ショート・ストラテジー | 3.15% | 2% | 1.08(3年) | ロング・ショート |
| アジアファンド・オブ・ファンズ連動型投信 | 2.1% | 1.053% | 0.61(1年) | マルチストラテジー ファンズ・オブ・ヘッジファンド |
| ユナイテッド・マルチ・マネージャー1 | ノーロード | 1.6% | 0.50(5年) | グローバルマクロ/グローバル |
| GS グローバルマーケットストラテジー | 3.15% | 1.848% | 0.38(1年) | ロング・ショート |
| 住信 LSオープン | 3.15% | 1.6% | -0.22(3年) | ロング・ショート |
| アクサ・ローゼンバーグ 日本株式LSファンド | ノーロード | 1.833% | データなし | ロング・ショート |
| PCA 絶対収益追求型ファンド | 3.675% | 1.8% | データなし | ロング・ショート |
| マネックス・フルトン・チャイナ・フォーカス | 2.1% | 1.89% | データなし | ロング・ショート |
さて、全体を見渡してみると「ロング・ショート型」の投資戦略を
採用した投資信託が多いのが分かると思います。
また、上位をみてみると「スパークス」というキーワードが並んでいる事が分かります。
この「スパークス」とは、「スパークス・アセット・マネジメント投信」という
独立系の運営会社の事です。投資信託顧問会社としては国内で初めて
JASDAQに上場した事でも知られています。
前回の記事、「ヘッジファンドの投資戦略を用いる投資信託No.1」でも述べましたが、
「絶対収益追求型」の投資信託は一概に「コスト」だけで評価できず、
主にシャープレシオで評価するのが良いと書きました。
しかしながら、シャープレシオでの評価はその年ごとの運用実績を数値化したもので、
変動的で絶対的な評価にはならないと書きました。
この前提を踏まえた上で評価すれば、現在までのところ、
「スパークス・アセット・マネジメント投信」の「ロング・ショート型」の投資戦略を
用いた投資信託が一定の成果を出している事が分かります。
しかし、前回も述べた通り、トラックレコード(運用結果)が少なく、
またある程度の下落市場でのトラックレコードがないため、評価しきれません。
今後に期待したいところです。
今回は、「ヘッジファンドの投資戦略を用いる投資信託No.2」について書きました。
次回は、「ヘッジファンドの投資戦略を用いる投資信託No.3」として、
国内で買う事が出来るヘッジファンドの投資戦略を用いた
「外国籍」の投資信託を紹介したいと思います。
書いていこうかと思います。
今回は、「ヘッジファンドの投資戦略を用いる投資信託」の中でも、
「-投資信託-ヘッジファンドの投資戦略No.1」で紹介した
「マーケット・ニュートラル型」を採用した国内株式型の投資信託を紹介していきたいと思います。
まず、今回紹介する投資信託を推奨している訳ではない事をご理解下さい。
また、今回紹介する投資信託以外にも絶対収益追求型の投資信託が
あると思いますが、管理人は全てを把握しきれていません。
国内籍で取扱われている「マーケット・ニュートラル型」の投資信託を
シャープレシオ(リスクの割りにリターンが良い)の数値が良い順にまとめたものが、
以下の表になります。
| 名前 | 販売手数料 | 信託報酬 | シャープレシオ |
| 大和住銀 ジャパン・スペシャルニュートラル・コース(ヘッジあり) | 1.575% | 1% | 1.13(3年) |
| 日本株コアα | 2.1% | 1.708% | 1.09(3年) |
| ゴールドマン・サックス 日本株式マーケット・ニュートラル・ファンド | 1.05% | 1.048% | 0.82(3年) |
| GS 日本株式マーケット・ニュートラル・オープン | 1.575% | 1.048% | 0.82(3年) |
| 日本株マーケット・ニュートラル(ソシエテ) | 1.575% | 1.704% | 0.66(3年) |
| ステート・ストリート 日本株マーケット・ニュートラル・オープン | 3.15% | 1.8% | 0.52(3年) |
| ダイワ・トピックス・ニュートラル | 1.575% | 0.75% | 0.22(3年) |
| 三菱UFJ ジャパン・アクティブ・ニュートラル | 3.15% | 1% | 0.03(3年) |
| 日本株マーケット・ニュートラル・ラップ | ノーロード | 1% | -0.16(1年) |
| 市場中立ファンド | 2.1% | 1.5% | -0.93(1年) |
| 三菱UFJ マーケットニュートラルオープン | ノーロード | 1.506% | -1.08(1年) |
| ML ARbiE(日本株マーケット・ニュートラル) | 3.675% | 1.89% | -1.98(1年) |
「絶対収益追求型」の投資信託については、一概に「コスト」だけでは評価する事が出来ません。
もちろん「コスト」も重要な要素ではあるのですが、
そもそも「絶対収益追求型」である場合、ある意味で「投機的」な「投資戦略」を用いるために、
「相対収益追求型(TOPIXなどの市場指数を上回る事を目標とした
市場に影響される投資信託)」と比較して、「コスト高」である事が一般です。
「絶対収益追求型」は、比較対象である市場指数がない、つまりは「モノサシ」が曖昧なのです。
従って、相対収益追求型の投資信託の良し悪しを判断するために、
相対収益追求型以上に「シャープレシオ」を「判断基準」として重視します。
「シャープレシオ」とは、リスク(値幅のブレ)の対するリターンを数値化した、
投資信託の「判断基準」です。
「シャープレシオ」が高ければ、リスクの割りにリターンが良いという事になります。
しかし、この「シャープレシオ」での評価は、「運用コスト(信託報酬)」と違い、
一定の尺度ではありません。その年、どういう運用をしたかで数値が変わってきます。
つまり、「シャープレシオ」が良い時もあるかも知れませんが、悪い時も十分にあり得る訳です。
ですから、絶対的な評価基準にはなりません。
「絶対収益追求型」は評価が難しいのです。
さて、「シャープレシオ」の数値が最も良い
「大和住銀 ジャパン・スペシャルニュートラル・コース(ヘッジあり)」の
リターンをモーニングスターのデータでみてみると、
過去3年で3.2%のリターンとなっている事が分かります。
2003年は4.1%、2004年は3.5%、2005年は6.1%と「絶対収益追求型」らしく、
安定的にリターンをあげている事が分かります。
ちなみに、2003年〜2005年は「上昇相場」でした。
「絶対収益追求型」で重要なのは、「下落相場」の時のリターンの結果でしょう。
「下落相場」であった2006年度前半のリターンをみてみます。
ここではTOPIXと明確に比較ができる過去6ヶ月のリターンで比較してみたいと思います。
過去6ヶ月のリターンと比較してみると、TOPIXが-1.56%であるのに対して、
「大和住銀 ジャパン・スペシャルニュートラル・コース(ヘッジあり)」の
リターンは-0.7%となっています。あまり差がないようにもみえます。
(2006年度前半が下落といっても大幅な下落ではない事もあります)
これだけでは何とも下落相場である時のこの投資信託の評価ができません。
結論としては、残念ながら評価できないという事になってしまうかと思います。
ある程度の下落相場が訪れた時に、
マイナスのリターンをどれだけヘッジ(回避)できるかで
「マーケット・ニュートラル型」の価値が決まると言っても良いと思います。
「マーケット・ニュートラル型」の投資信託を評価するためには、
まだまだトラックレコード(運用結果)が不足しているため、
飛びつくべき投資信託ではないと言えるでしょう。
次回は、「ロング・ショート型」をはじめとした「マーケット・ニュートラル型」以外の
「絶対収益型」の投資信託を紹介していきたいと思います。
参考:
-投資信託-ヘッジファンドとは?
-投資信託-ヘッジファンドの投資戦略No.1
-投資信託-ヘッジファンドの投資戦略No.2
-投資信託-ヘッジファンドの投資戦略No.3
今回、取上げるヘッジファンドの投資戦略はヘッジファンドの名を
広く世に知らせるキッカケともなった人物、ジョージ・ソロスも用いた
「グローバル・マクロ型」についてです。
「グローバル・マクロ型」を短く説明すると、
「世界各国の為替、金利、株式、商品、先物などの様々な市場で
制度や政策などによって発生した市場の不均等や歪みを収益の機会とします。
その際、大きなレバレッジ(借り入れによる自己資産以上の取引)を
かけて、大きな収益を狙います。」
これだけ聞いても良く分かりませんね。
例えば、分かりやすいところで日本のバブル経済が先に述べた「市場の不均等」です。
すごく簡単に日本のバブル経済を考えてみると、
日本のバブル経済では実際の経済状態以上に資産価値が上昇していた訳です。
実態経済から乖離した資産価値になっている訳ですから、
その資産価値は維持できません。
そのうち、維持できないで、バブルが弾けた(資産価値が暴落)、
これが日本のバブル経済でした。
このような状態が、「市場の不均等」です。
この「市場の不均等」を、市場よりも早く見抜き、
大きなレバレッジ(借り入れによる自己資産以上の取引)によって
攻勢をかけるのが、「グローバル・マクロ型」です。
例えばあらかじめ「バブルが弾ける」のが分かっていたら、どうしますか?
あらかじめ分かっていたのなら、借り入れをして大きな金額で取引した方が儲かりますよね。
「市場の不均等」を、市場よりも早く見抜く事が、「グローバル・マクロ型」には必要になります。
「グローバル・マクロ型」では、「情報」が命と言っても良いかも知れません。
ただ、この「グローバル・マクロ型」は
「ヘッジファンド」の主流ではありません。
ほんの一部の「ヘッジファンド」が用いる手法です。
現在、「グローバル・マクロ型」は「ヘッジファンド」
が用いる代表的投資戦略で4位であると
「-投資信託-ヘッジファンドの投資戦略No.1」で述べましたが、
それは「グローバル・マクロ型」のカテゴリーに含まれる
「グローバル型」という、投資対象の流動性が低い(投資環境の整備が不十分な)
新興国市場に投資機会を求める投資戦略のシェアが高いために
第4位の投資戦略となっています。
今回は、「グローバル・マクロ型」について説明しました。
次回は日本で買える「ヘッジファンド」の投資戦略を用いた投資信託を紹介したいと思います。
参考:
-投資信託-ヘッジファンドとは?
-投資信託-ヘッジファンドの投資戦略No.1
-投資信託-ヘッジファンドの投資戦略No.2
今回、取上げるヘッジファンドの投資戦略は近年、ヘッジファンドの代表的な投資戦略で
3番目に多く用いられている「イベント・ドリブン型」についてです。
「イベント・ドリブン」を直訳すると「行事駆動」です。
ちょっと意味が分からない感じです。
この「イベント・ドリブン型」を簡単に説明すると、
「市場価格に大きく影響するような重要なイベントが発生した場合に
そのイベントの結果を予測し、売買を行なう手法」
です。これだけ聞いて、ピンときた方もいらっしゃるかも知れません。
ここで言う「重要なイベント」ですが、
主にはM&A(買収・合併)を指します。M&A以外にも企業破綻や
事業売却も「重要なイベント」の対象に入ります。
破綻した企業を立直せば、やはり大きく市場価値が上がるからです。
例えば、M&A(買収・合併)が広報されたのならば、
綿密なリサーチを行い、それが成功に終わると判断したのならば、
その企業の株式や社債などを「買い」入れます。
一方、M&A(買収・合併)が失敗に終わると判断すれば、「売り」入れを行ないます。
また、「重要なイベント」、ここではM&A(買収・合併)を例に話を進めますが、
必ずしもM&A(買収・合併)の対象となっている企業だけに投資する訳ではありません。
対象となっている企業の場合は、やはりそのM&A(買収・合併)で最も影響を受けるでしょうが、
必ずその対象以外にもステークホルダー(利害関係者)がある企業などが存在します。
それらのステークホルダー(利害関係者)もやはり投資対象となる訳です。
M&A(買収・合併)、M&A(買収・合併)と書き綴ったので、
悪いイメージを抱いた方もいるかも知れませんが、
企業破綻を起こした企業の株式や社債を買い入れ、それを再建させ、
市場価値を向上させるなども手法として用いられる訳ですから、
必ずしも悪いイメージばかりではないと思います。
企業破綻のイベントを受けて株式や社債を安値で買入れ、
再生させて売り入れるする事はある意味で、
「バリュー投資(割安株への投資)」とも言える訳です。
今回は「-投資信託-ヘッジファンドの投資戦略No.3 」について書きました。
次回の「-投資信託-ヘッジファンドの投資戦略」の記事では、
「グローバル・マクロ型」を取上げたいと思います。





