「分配重視型の投資信託は買ってはいけない。
極力、口数あたりの年間通算分配金比率が少ない投資信託を買おう。」
について説明していきたいと思います。今回も投資信託選びの鉄則 - その1 -と同様に例を示してすすめていきたいと思います。
さて、その前にまずは基本的な説明です。
投資信託の中には「分配金」を売りとする投資信託が多数存在します。
モーニングスター(国内随一の投資信託の情報提供サイト)で
売れている投資信託の比較ランキングをみる事ができます。
実際に比較ランキング上位の投資信託をみてみると、
「毎月決算」、「毎月分配」・・・などと分配金を売りにした
投資信託がずらずらと比較ランキングの上位に
並んでいるのが分かるかと思います。
日本では「分配金」を売りにした投資信託が
とても良く売れているのです。
さて、何故この「分配金」を売りにした投資信託が売れているのでしょうか?
理由はとても単純です。
「分配金」を売りにした投資信託は「得した気分」が得られる投資信託
だからなのです。多くの「分配型」の投資信託の場合、「分配金」が毎月支払われます。
「分配型」の投資信託を買っておけば毎月「分配金」が
口座に振込まれるというのが「人気」を得ているミソなのです。
毎月、給料とは別に定額が振込まれたら嬉しくなりますよね?
これが「分配型」の投資信託が売れている理由、
つまり「得した気分」が得られる投資信託という事なのです。
しかし、「分配型」の投資信託は「得した気分」を得る事は出来ますが、
現実には「損」をしているのです。
何故、「分配型」の投資信託は「損」をしているのか?以下の例を考えてみましょう。
| 名前 | 分配金 |
| Aファンド | 毎月 |
| Bファンド | なし |
Aファンドは「分配型」の投資信託で毎月、「分配金」が受取れます。
対するBファンドは「分配金」はありません。
それでは実際に毎年10%のリターンが得られると仮定した
10年間の収支をみていきましょう。
Aファンド、Bファンドそれぞれ100万円を購入したと仮定します。
分配型のAファンドは月々年間で得られる年10%の利回りを
毎月同額「分配」されると仮定します。
| 名前 | 購入時 | 1年 | 2年 | 3年 | 4年 | 5年 | 6年 | 7年 | 8年 |
| Aファンド | 100万円 | 110万円 | 120万円 | 130万円 | 140万円 | 150万円 | 160万円 | 170万円 | 180万円 |
| Bファンド | 100万円 | 110万円 | 121万円 | 133万円 | 146万円 | 161万円 | 177万円 | 195万円 | 214万円 |
8年で34万円の差がつきました。
Aファンドは8年で通算80%のリターンを得ましたが、
Bファンドは8年で通算114%のリターンを得ました。
年平均にすると
Aファンドは年平均10%のリターンですが、
Bファンドは年平均14.25%のリターンが得られました。
驚くべき差がでています。
何故これ程までに差がでたのでしょうか?そもそも毎年10%のリターンだったはずなのに
何故Bファンドは年平均14.25%のリターンとなっているのでしょうか?
勘が良い方はすぐにお分かりになったかも知れませんが、
Bファンドは分配金を受取っていないので、
2年目以降、「元本」+「リターン」に対してリターンがついていくため、
運用年数が増えれば増える程、得られる利益が増えているのです。
「元本」+「リターン」に対してリターンがついていくこと、
これを「複利」と言います。
「人間の発明した仕組みでもっとも驚くべきものは複利である」
これは、しばしば天才の例としてひきあいに出される、
かの有名な物理学者「アインシュタイン」の言葉です。
複利がいかに凄いかお分かりいただけるかと思います。さて、対して「Aファンド」ですが、年間で得られたリターンを
全て「分配金」として受取ってしまっているために、
当初、購入した「元本」に対してのみリターンがついているだけなので、
8年運用した通算のリターンは80%、
年平均のリターンは当然、10%のままです。
「分配重視型の投資信託は買ってはいけない。
極力、口数あたりの年間通算分配金比率が少ない投資信託を買おう。」
についてお分かりいただけましたでしょうか?とはいえ、月々ともいかずとも、投資信託で得た利益を
引出したい時もあるでしょう。
そんな時は
「必要な額の口数分だけ解約する」
事を心がけて下さい。自動的に口座に「分配金」が振込まれる「分配型」の投資信託とは違い、
手間がかかりますが、そうする事で「複利」の効果が下がるのを
最小限に留める事ができます。
いわば「預金口座から必要な生活資金を引出す」、
そんな感覚で必要な額の口数分を解約すれば良いかと思います。
「投資の旨味は複利にあり」です。
この点を理解した事で、販売元の販売文句にのせられずに消費者にとって本当に良い投資信託を判別できる第一歩を踏み出した
と言えるでしょう。
どんどん学んで消費者にとって本当に良い投資信託を購入しましょう。
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